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ユーリオン |
複合機(カラーコピー)による紙幣の複写を防止するためだけの目的で採用されたユーリオン。 国内流通紙幣においてD券2,000円札、E券1,000円札、E券5,000円札、E券10,000円札に採用されています。複写機はこの○を見つけると紙幣だと認識しコピー機能を停止します。但し、印刷されている○全てを複写機が見ているのではなく半分以上はダミーです。紙幣を「紙幣」として認識しているユーリオンはこの中の一部です。 なお、他WebSiteのページにはユーリオンの○の配置が「オリオン座」と同じである事から名前の由来とし、5つの○から構成され判定として十分との説明がされていますが、個人的調査によると微妙な面もあります。 ・実験方法 国内流通紙幣4金種の内1金種の紙幣1面全ての○をデジタル的に抽出し他へ移動。少々の色補正を加えた後、ユーリオンとして機能を果たすことを確認した上で所謂消去法で中心となる最低限の○を特定しました。 ・実験結果 5つ以上の○が無いとユーリオンとして認識されません。 最低5つの○が必要ですが、単純に5つだと脆弱です(1セットは5つですが、数セット方向を変える必要がりそうです)。 特定したユーリオン(○のグループ)以外にダミーの○があることを確認しました。 オフィース向け複合機メーカ4社でユーリオンの検出が可能であることも確認しました。この事から複合機を利用した紙幣のカラーコピーは極めて困難だと思われます。 当然ですがコンビニに設置されている複合機も紙幣をコピーすることはできません。 ユーリオンと認識されるとは。 1.複合機のパネル上にエラーメッセージが表示され動作が停止する。 2.真っ黒または真っ青の紙が排出される。 3.元画像に白色のスリットが入った画像が印刷される。 等の何れか現象をもってユーリオンを認識したと判断しました。 |
・懸念 実験用に作成したユーリオンが複数の複合機でユーリオンとして認識されたものを基準と仮定し、一部の○を数ポイント移動させるとユーリオンとしての効果が無くなりました。この事からユーリオンであるべき○の太さや色、配置は微細であると思われます。 さらに以下の実験でも問題点は確認できました。 イメージスキャナーなどから紙幣画像を採取しカラーページプリンターでプリントします。このコピー紙を複合機でカラー複写するとコピーが可能でした。コピー紙にはユーリオンの柄は再現されており、この事から本物とカラーページプリンターで作られたコピー紙には差異があり真偽判断がされるものの、微細判断が徒となりそっくりなコピー紙は複合機で複製されてしまいました。 他WebSiteにある記載内容が何処まで事実なのか知りませんが、このユーリオンの認識処理はメーカによる特許との事。今、日本以外の紙幣においてもユーリオンが採用されている事を考えると、各国共に頼りにしているレベルの高さも想像できます。1社の特許を複数メーカで共有しているとすれば、万が一にもセキュリティホールがあり、情報が流出することにでもなれば一夜にして無意味な存在となりかねません。 素人目での真贋判定ポイントは「透かし」「凹版」「ホログラム」程度でしょう。仮に複合機で紙幣のカラーコピーが出来たにしても、これら3種は再現できず指先と目で確認できる要素です(注:Sクラスの偽札は透かしもホログラムも再現されています)。 結論として複合機でコピー抑止されているからと言って安心せず、世界で常識となっている凹版チェックは心がけたいものです。 偽札を見分ける方法もご一読ください。 |
※ユーリオン識別機能は全ての複写機についているものではありません。 ※機種によってはユーリオンの方向を変えると挙動に乱れがでる複合機もありました。 ※実験は平成24年2月現在、国内大手4社(発売から5年未満)のオフィース向け複合機で確認をとり共通的な結論に達していますが、記載内容の一部または全てを保証するものではありません。 当ページはあくまでも個人の自由研究です。 ユーリオンの利用について応用実験をしました。「ユーリオン(EURion)応用実験」もご覧下さい。ユーリオンの作り方は「ユーリオンの作り方 詳細」をご覧下さい。 |