新旧3種ある500円硬貨


偽造硬貨は偽札より簡単かもしれない



3つの世代がある500円硬貨。
第2世代の偽造変造防止策第3世代の偽造変造防止策の位置を紹介。

まずは外見を観察
自販機に組み込まれているコインセレクタをチェックした。
外見は、以前見たことのある500円未対応機と違はなく、目新しさは感じられません。さらにセンサーの位置や数にも変更なく、判定基準だけが変更されたのだと想像できます。

ここでレポートしている機種ではありませんが、新旧対応の最新識別機の中を見ることができました。詳細はここをご覧ください。


早速実験
手持ちのコインを通過させてみます。
ウォン改と気の毒な旧500円は、見事に返却口へ。
第2世代500円は、すんなりと500円クレジットされました。
まずは一安心。



500ウォン改 旧500円 新500円 50フォリント表

削りだし 20フォリント表

繰り返す事30分。不都合も無く動作していました。日本の底知れぬ技術力に感激する瞬間でした。

強いて辛口を書くなら、大量に流通している第1世代500円を対応としなかったのは、類似した他国コインとの違いを安価な手法では見つけられなかった事を意味しています。第2世代500円に魔の手がのびない事を祈るだけです。

第2世代500円対応機について
簡単な実験の割には辛口でしめました。しかし全体的な満足度は高いものです。さらなるブラシアップを希望しています。

■やはり出た第2世代偽造500円 (平成17年1月追記)
残念なニュースですが平成17年1月、偽造500円が大量に発見されました。第2世代500円(平成12年より採用)は変造500ウォンに対抗するために作られた硬貨です。確かに変造500ウォンが見かけなくなりました。ところが5年ほどで偽造が出回るといった不幸な結果。
特殊な手法で作られたとは思えません。鋳造できる町工場程度の機材があれば何処でも偽造硬貨は作れると思われます。その昔、このホームページをご覧頂いた方より「硬貨に含まれている金属名やその比率を公開するのは危険ですからやめてください」とのご注意をいただいたことがあります。その方は大学の研究室におられる人でした。「研究室なら簡単に作れます」とも話されていました。確かに、成分やサイズなどの仕様がわかれば大学の研究室でも作れるかもしれません。ところが硬貨の仕様は造幣局でも公開されている内容で決して秘密情報ではないのです。
当ホームページでも書いていますが、補助通貨として500円硬貨があまりにも高価なことが問題であると考えています。識別機の能力には限界があります。メーカが努力しても超えられないハードルを国が作ってしまったこと、さらに書くならば日本は自動販売機王国です。無人である自販機は路上に放置された金庫と同じです。安全神話は崩れたと思われます。
本当に高額補助通貨の500円硬貨って必要なのでしょうか?

■性懲りも無く第3世代 (令和4年(2022年4月)追記)
どうして補助通貨である500円という大きな硬貨を維持したいのか政府。令和3年11月に第3世代の500円硬貨流通開始。コロナの影響もあり自販機の対応が遅れ、でも発行だけは止まりません。自販機への対応は所有者負担。メーカへの特需と揶揄されてもしかたない状況です。経済産業省はキャシュレスを進めているのに財務省は高額補助通貨を作る。これはどう説明できるのでしょう。


このページでは可能な範囲で調査結果をレポートしますが、手法など詳細は公開しません。また、変造/偽造についてのお問い合わせにもお答えできません。当ページは、「最新は安全である」と云う安全神話について問うものです。



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